[雑記]懐古。

2007/6/27 水曜日

最近Wiiのバーチャルコンソールにはまっている御月ですこんにちは。
「かまいたちの夜」は怖いっすねー。夜中に独りでやるものではありませんな。一応ピンクのしおりを出して隠しシナリオも全部やって、後は金のしおりにするだけなのですが……さすがにすべての選択肢は面倒で、現在放置中。

今やってるのは、「ソロモンの鍵」です。room43が難しすぎて……。
ひたすらタイミング勝負ってのはつらい。そんでもって、コンティニューがroom41からってのがこれまたつら……。なんだかもはや、意地とかそんなので挑戦してます。修行僧の気持ちが少しだけわかるような気がしました。

[雑記]驚愕。

2007/6/16 土曜日

たまたま「LIAR GAME」を見て、原作者の名前にものっそいびっくりした御月ですこんばんは。

甲斐谷忍って、わたしの中では「桃源郷」と「翠山ポリスギャング」のイメージが強くて、なんかこう「少年誌」の人って勝手に思ってたんですよね。wikipediaで調べてみたら、それ以降は青年師で描いてたようで…うぅむ。

そういえば最近、少年誌から青年誌に移ってるひと多いですね。西川秀明とか。職業・殺し屋なんかもーねー…びっくりですよ。あとスペリオールかモーニングだったか何かで藤田和日郎が連載してるし。月ジャンは休刊するとかの話だし、少年漫画って今あんまり勢いがないんですかねぇ…。

[小話]碧落からの祈り

2007/6/15 金曜日

 窓から射し込んでくる月の光は、弱々しく頼りない。部屋の外を見上げれば、刃のように鋭く細い月が見えるだろうことは容易に想像がついた。明かりをつけていない室内はずいぶんと暗く、微かな星明りだけが唯一の光源だった。
 ベッドの上で膝を抱えたまま、ヒューゴは無言のままクリスを見つめる。窓際に座っているクリスの周りに、小さな光がひとつ、ふわりふわりと飛んでいる。クリスの繊細な美貌と相俟って、どこか夢幻的な光景だ。
 事実、その光はこの世に属するものではないことを、ヒューゴは知っているから、そう思えるのかもしれない。
「……」
 優しそうに目を細め、口元をほんの少しだけ緩めるクリスと、何かを伝えるようにゆっくりと飛んでいる光。そこにヒューゴの入る隙間は微塵もないが、それをさびしく思ったことはない。
 ただ……ひどく、切ない。
(騎士団のひとなのかな)
 現実感に乏しい光景を、まるで白昼夢を見ているかのようにただただぼんやりと、ヒューゴは見続ける。
 初めてそれをみたのが何時だったか、もう憶えていない。さらさらと流れ続ける時の砂は、ヒューゴの外見には影響を及ぼしていないが、その内面には確実に作用している。過去の記憶は次第に純化され、美しい思い出だけが残り、やがてそれも磨耗して消えていく。
 日ごろは自分も……そしておそらくクリスも、真なる紋章のもたらす呪いについて考えることは、あまりない。改めてその重さについて考えるには、もう時間が経ちすぎていた。互いを大事に思う気持ちのように、当たり前のように真なる紋章の力と呪いは宿っていて、特別意識することはない。けれど、こういうときにひどく打ちのめされ、思い知らされる。
 いったい、自分たちはどれほどの魂を見送ってきたのだろう。そして。
 これから、どれだけ見送ることになるのか。
「……ヒューゴ?」
「え?」
 呼びかける声に、意識が急速に現実に引き戻される。窓際に座るクリスにゆっくりと焦点を合わせると、珍しくクリスが困惑したようにこちらを見ていた。小さく首を傾げると、クリスが短く指摘する。
「ヒューゴ、どうしたんだ? 急に泣き出したりして……」
「え?」
 ぱちりと瞬きした拍子に、ほろりと涙が零れ落ちた。今頃気づいたのかといわんばかりに、自分自身理由がよく分からないまま、ほろほろと静かに涙が頬を伝わり落ちる。
「どうした? どこか痛いのか?」
「ううん、違う。ただ……」
 僅かにうろたえるクリスに緩くかぶりを振り、ヒューゴは静かに涙を零し続ける。
「……ただ、クリスさんが泣かないから。オレが代わりに泣いてるだけだ」
 暖かい敬愛も。己の選択を恥じない気持ちも、一抹の後悔も、どうしようもない寂寞や胸を焦がす郷愁でさえも。
 相変わらず自分より大人ぶりたがるクリスは、自分の感情を抑えて飲み込んでしまいがちだけれど。
 せめて、旧友が訪ねてきている時ぐらいは、素直に悲しみを表に出せばいいのに、理屈で分かっていても感情表現が不器用なクリスは、素直に泣くこともできないから。
 だから、自分が泣くのだ。
「――ありがとう」
 静かに、深い声音で呟かれた声音に、ヒューゴは溢れる涙をそのままに、そっと瞼を下ろす。
 自分にできることなんて、結局のところひどく限られていて。どれほど強大な力をこの身に宿したところで、ひとを幸せにできるとは限らない。むしろ、その強大に過ぎる力ゆえに、不幸を、災いをもたらすことのほうが多いぐらいだろう。
 だから……ヒューゴは祈る。どれほど無意味に思えても、願う。遠く離れたひとたちに、祈り続ける。
(幸せで、ありますように)
 クリスと自分に会いに来たものたちに、またいつかどこかで、形を変えて出逢えるように。再びの生を、幸せにすごせるように。
 小さな光はヒューゴの願いを受け止めたかのように、柔らかく瞬き……そうしてふわり空へとのぼった。